FXで退場してしまう人の多くに共通する原因は損切りできないことです。
損切りできないがゆえに一度の負けで大きな損失を抱えてしまい、最終的にはロスカットになり資金のすべてを失ってしまうというのはよく聞く話ですね。
FXを始めた頃の私も同じ失敗をして、一度の負けですべての資金を失った経験があるからとてもよくわかります。
とはいえ、損切りが大事だとわかっていても実際には損切りできない人が多いのも事実です。
そこでこの記事では損切りできない人が損切りできるように、考え方の処方箋ともいうべき頭の切り替え方についてお伝えしたいと思います。
この記事で伝える内容は下記です。
ポイント
・損切りできない理由
・損切りするための考え方
損切りできない理由
損切りできない原因は人それぞれあると思います。
自分が損切りできない理由を考えてみましょう。
損切りできない理由がはっきりすれば、迷わず損切りできるようになるかもしれませんよ。
損切りするポイントを決めていない
新規にポジションをとる場合、相場がどう動くか予測してエントリーしますよね。
もしもなんとなくでエントリーしている人や、エントリーした理由を明確に答えられないという人はギャンブルしているのと同じです。
トレンドが上昇傾向で押し目を待って買いエントリーしたり、レンジ相場の上端や下端ポイントで反転を狙ってのエントリーなど、何かしらの根拠を持ってエントリーするべきです。
そうすることで利確ポイントや損切りポイントを意識したトレードができるようになります。
もし損切りポイントを決めていなかった場合、予想外のスピードで逆方向に動いたときの対応ができないことが多いです。
どこで損切りしようか迷っているうちにどんどん含み損が大きくなってしまい、損切りすることに躊躇してしまうというような心理状態に陥ります。
あらかじめ損切りポイントを決めて逆指値注文を入れておけば、予想と逆方向に動いた場合でも迷わず損切りできるはずです。
含み損が大きくなりすぎて損切りを躊躇してしまう
いつまでも損切りを我慢してしまったりレバレッジをかけすぎている場合、含み損が大きくなりすぎて損切りするのに躊躇してしまうことがありますね。
「こんなに含み損が大きくなるなんて想定外だった」というのはトレードの戦略としてはお粗末です。
相場が予想に反して逆に動くことは想定しておくべきことだし、逆に動いたときのことを想定して損切りポイントを設定しておくことが重要です。
含み損が小さいうちに損切りできればダメージは少なくて済みますよね。
レートがまた戻ってくると思っている
これはよくあるパターンだと思います。
損切りせずに我慢し続けた結果、エントリーしたポイントまでレートが戻ってきて助かったという経験はあるでしょう。
ぼくも同じ経験があります。
しかし、一度レートが戻ってきたことがあるからといって次も同じようにレートが戻ってくるとは限りません。
エントリーポイントまで戻ることなくどんどん含み損が大きくなってしまうことも当然ありえますよね。
どんなに含み損をかかえても耐えられるくらいの資金があればそれでもいいかもしれません。
でもそんな人は一握りでしょう。
多くの人は少ない資金からFXを始めていると思いますし、そうであればすぐにロスカットになる可能性の方が高いでしょう。
ロスカットされないまでも、含み損をかかえている間は新たにポジションを持つだけの余裕がなくなり、何もできずにレートが戻るのをただただ祈って待つだけになってしまいます。
そんな状態でずっと耐え続けるより、いったん損切りしてフラットな状態にし、冷静に判断できる状態で新たな取引を行う方が精神的にも楽ですし、勝つ可能性も増えると思いますよ。
勝率にこだわり過ぎてトータルの勝敗を意識できていない
FXで勝つためには勝率も大事だと思います。
でも勝率だけを気にしても意味がありません。
大事なのはトータルで勝つことです。
10回取引して9勝1敗だったとしても、9勝の利益よりも1敗の損失が大きければトータルでは負けです。
1勝9敗でも、1勝の利益が9敗の損失より大きければトータルでは勝ちです。
1回の取引での勝ちにこだわるより、トータルでの勝ちにこだわりましょう。
損切りするための考え方
なぜ損切りできないのでしょう。
損切りできない原因は上記で述べた内容だと思います。
でも結局のところ、損切りできないのは損失を確定させたくないという心理からきているんです。
誰だって負けを認めたくないということですね。
負けを認めたくないがためにどんどん傷が深くなっていき、最終的にはそれが致命傷になってしまうんです。
いくら傷を負ってもそれが致命傷にならなければまた次の戦いに出られます。
ここでちょっと中国の歴史である「項羽と劉邦」の話を例にしましょう。
「項羽と劉邦」
この話は、秦の始皇帝亡き後、動乱の中華を統一すべく立ち上がり、天下をかけて何度も戦った2人の人物「項羽」と「劉邦」の史実です。
劉邦は項羽と何度も戦いましたが、その都度負けて負けて負け続けました。
記録では71連敗したそうです。
しかし最後の戦いで勝利し、最終的に中華を統一し漢王朝の初代皇帝の座を手に入れました。
なぜ71連敗したのに最後の1勝で項羽を倒すに至ったのか。
その要因の一つとして、劉邦は71連敗した中でも決定的な負け方をしなかったからです。
基本的に憶病な人間だったのでヤバいと思ったらすぐに逃げたわけですね。
でもそのおかげで負けてもすぐに立ち直ることができました。
逆に項羽は途中では連戦連勝したものの、最後の戦いで決定的な負け方をしてしまった。
それが最終的に項羽が劉邦に及ばなかった原因です。
FXでも同じことが言えるんじゃないでしょうか。
負けたとしても傷が浅いうちに逃げれば次の戦いに出られるし、最終的に勝てば勝利ということです。
歴史好きなので「項羽と劉邦」を例に出してみました。
興味があれば本を読んでみてください。
まとめ
今回は損切りできない人に向けて、損切りの考え方を伝えたくてこの記事を書きました。
自分がなぜ損切りできないかを考えてください。
原因がわかれば対策できるはずです。
そして何より大事なのは、損切りはその時だけの負けであってトータルの負けではないということ。
トータルで勝てば問題ないんですよ。
損切りというのは、負けを確定させるという考え方ではなく次につなげるための勇気ある撤退と考えましょう。
考え方さえ変えられれば、あなたも「劉邦」になれるはずです。
それでは、よいFXライフを。